質問「iDeCoについて教えて」に回答した
こんにちはあるいはこんばんは。
読者からiDeCoについて質問があり、回答しました。
質問者
30代男性、第2号被保険者、SBI証券会社口座保有、NISA口座と特定口座で投資信託(米国株)で一定額運用
Q iDeCoを始めると、会社にiDeCoをしていることがばれるか
A ばれます。第2号被保険者は、iDeCoを始めるにあたり、第2号加入者に係る「事業主の証明書」が必要なためです。手続きをするにあたり、ご所属の経理・庶務担当者に依頼することになります。
Q SBI証券なら、SBI証券がiDeCoを管理してくれるのか
A いいえ。SBIベネフィットシステムズ株式会社が運営管理機関として、運用・管理してくれます。
Q iDeCoを始めるための大まかな流れは
A SBIのウェブサイトより資料・申込書請求
→届いたら、必要書類を記入(この時に、事業主の証明書が必要)
→加入手続完了の書類が届いたら、ウェブにログイン
※実際に掛け金として買い付けされるまで1,2か月くらいかかります。
Q 何に投資をすれば良いか
A 「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」
選択するのが面倒な方は上記で良いと思います。
参考として、SBIの場合、2020/9/20現在は84の銘柄から選択できます(申し込みプランによります)。絶対に元本割れしたくない方は「あおぞらDC定期(1年)」を選択すると良いでしょう。元本確保商品であり、適用金利は0.020%となっています。後は好みです。
Q どれくらい得なのか
A 3つの利得があります。少し長く説明します。
1 積立時に掛け金が全額所得控除
2 分配金などの運用益が非課税
3 受取時に一定額まで非課税
「1」を例にシンプルな例を示すと、年収(正確には課税所得額と他の税制控除による)が500万円くらいで所得税が10%、毎月のiDeCo掛け金を2万円として計算すると、毎年4万8000円分
※年間24万円拠出×(所得税分10%+住民税分10%)の計算
の節税効果があり、お得となります。年収が増えると(課税所得が増えることにより、所得税率が上がると)、よりお得になります。年収650万円近いと毎年7万2000円、30年間で216万円お得です。
「2」については、お勧めした銘柄「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」であれば、ここ数十年で長期的にみると年間4~8%の利回り(どこからどこの期間で区切るかによる)なので、仮に5%利回りとします。毎月2万円を、30年間運用すると、複利により最終積立金額は、
・iDeCoあり 1664万円
・iDeCoなし 1384万円
となり、280万円お得です。
「3」については、一時金受取と年金受取で異なります。
iDeCoの短所として、
・ふるさと納税や住宅ローンとの併用時に損をしてしまうケース
※課税所得330、695万に近い方は影響あるかも
・iDeCoに加入できない人もいる
・金融機関によって商品が異なる
※大した短所ではない
・運用会社によっては、毎月手数料がかかる
※SBIは運用管理手数料無料
・商品によっては元本割れする
※長期運用の場合、インフレリスク・機会損失のほうが大きいのでS&P500推奨
・専業主婦など節税効果がない場合ばある
※収入がないと、節税とならない、、、
・受取時に、一定額以上は課税
などがあります。
そして、iDeCoの最大のデメリットは、老後にしかお金を引き出せない( iDeCoで積み立てた資産は、原則60歳になるまで引き出すことができない)点です。デメリットも確認、受容した上で運用に望んでください。
個人的には、「ほったらかしでできて、税制控除も大きい」という長所があるため、上記の短所があっても利用しない手はないと思います。